映画 【硫黄島からの手紙】 クリント・イーストウッド監督作品 2006年
2008.09.05 Fri

クリント・イーストウッド監督作品
【硫黄島からの手紙】
この映画は【父親たちの星条旗】と対になっているような作品です。
制作順は【父親たちの星条旗】→【硫黄島からの手紙】でしたが、
私は【硫黄島からの手紙】を先に鑑賞してしまいました。
まあ・・・別に二つの映画が「つづき」的な作りじゃないので、
どっちから見ても大丈夫だと思ったからね。
「あらすじ」とか「実際の戦争記録」
太平洋戦争末期、いよいよアメリカ軍が日本本土を攻めるため、
拠点に最適な硫黄島を占拠しようと、大軍で攻め入ろうとしていた。
硫黄島守備隊指揮官として栗林忠道中将(渡辺謙)が硫黄島に降り立つ。
栗林中将はアメリカへ駐在していた経験があり、米軍の実力を知っていた。
どう考えても硫黄島守備隊および日本軍は米軍に勝てないと悟りつつも、
できるだけ本土決戦の日が遅くなるように、米軍の力を小さくしようと
敗北覚悟で硫黄島守備の任務にあたることになる。
今まで日本軍が行ってきた作戦では、短期間で全滅する事になり、
それだけ本土決戦が早まってしまうと考えた栗林中将は合理的な作戦を行う事に。
だが、今までのやり方とはまったく違う「消極的作戦」に将校・士官は猛反発。
その反対を押し切って栗林中将は日本本土防衛の為に戦闘に突入する。
合理的な栗林な戦闘は旧日本軍で多く行われた「万歳突撃」や「自決」を
全面的に禁止して、地中の洞窟(人工的に作った壕)に拠点を作り慣行。
その戦闘は熾烈を極め、死よりも辛いものだった。
結果だけ見れば日本軍玉砕というものだったが、戦争後期において
戦死者・戦傷者数を米軍が日本軍を上回ったと記録に残っている。
と言っても日本軍の戦死傷率96%でほとんどの兵士が無事に還れなかった。
<日本軍は2万933名の守備兵力のうち2万129名までが戦死した。
アメリカ軍は戦死6821名・戦傷2万1865名の計2万8686名の損害を受けた>
(終盤)戦闘準備中や戦闘中に栗林中将や兵士達は
本土にいる家族や恋人に向けて手紙を書いていた。
送る事ができなかった手紙は一等兵(二宮)の手にゆだねられ、
日本軍が潜伏していた洞窟の地中に埋められ、戦後に掘り出された。(冒頭)
見た感想としては、今までのハリウッド映画に観られる欧米人に
変な風に解釈された日本人が出てこない事にまず感心しました。
まあ・・・クリント・イーストウッド監督は親日家らしいので、
おそらく前作含め、撮影する時に、色々と調べたんだろうな〜と思う。
ハリウッド作品なのに主要登場人物はほとんど日本人という異色作。
太平洋戦争末期の硫黄島での日本視点の映画だったので台詞も当然日本語。
監督も自ら「これは日本映画だ」と言うくらいなので納得です(笑)
原作の本もあるようです。でもそれは読んだ事ないんだけども(苦笑)
細かな点で「ん、これは(日本とは)違う」と思う所はあったものの、
アメリカ人の監督がよくぞここまで日本を理解したなと感心しました。
戦時中の日本人の考え方や行動についての部分は特に感心した。
でも、日本で制作されてテレビで夏とかによく放映されるドキュメントは
かなりの確率で感情移入して涙出たりするのですが、この映画は泣かなかったな。
その辺りがハリウッド版の「太平洋戦争ー日本視点ー」だったのかもしれません。


